いきさつ
海王星より外側に小天体が続々と発見され、その中に冥王星の大きさに匹敵するものが見つかるようになりました。
その結果、2006年8月に冥王星が惑星から外されることになりました。
上の図は、2005年半ばまでにわかっている直径300km以上の天体を示しています。
大きさは、天体の大きさに比例させています。 太陽・木星・土星は3分の2になっています。
また、左端からの長さは太陽からの距離に比例させています。
地球型惑星の大きさ比べ
地球型惑星の大きさを比較するために作った模型です。
図面ではNASAのホームページなどにいいものがあります。立体的な感じを出したいために作りました。
元々、惑星すべての模型があったのですが、地球型惑星の大きさの比率が違っていたので作り直しました。
紙粘土(木粉粘土)を丸めて惑星とし色をつけただけです。作りたい大きさのものが簡単にはできませんので、
適当な大きさものをいくつも作り、その中からぴったりの大きさのもを選んで使いました。
紙粘土の球は、針金で支えています。ついでに月も加えています。
ほかに、惑星の軌道を示し、実際にいる位置に置いたものを作りたかったのですが、軌道要素から位置の計算が合わず、中断しています。
月の満ち欠けモデル
岸和田市立北中学校の浜塚さんが、金星の満ち欠けモデルを作ったのを見て、 月でできないかと考え作ったものです。金星のモデルより多くの点で自動化しています。
一般に月の満ち欠けは三球儀と呼ばれる道具で説明されます。太陽を回るように地球を置き、 さらにそれを回るように月をおいたものです。
太陽の位置に電球があり、 地球・月に影が映るようになっています。部屋が明るいと影がわかりにくいのが欠点です。
模型では、影は月を覆う半球形のおおいで作っています。常に太陽と反対側を向かせるために、
滑車で地球とつないでいます。月の表面を地球に向けるために月を回転させる腕に月を固定しています。
この状態で地球から見て月の形がどのようになっているかを想像し、月の満ち欠けを考えることになります。
模型では、ここでもう一工夫しています。地球の上に鏡があって、
ここに月を写すことによって月の形を考えやすくしています。この鏡は、月の公転速度の半分の早さで回るよう、
歯車で調節しています。こうすることによって、月は同じ位置に写って見えるようになります。
この方法の難点は、鏡に映った月は左右反転していることです。奇数枚の鏡で反射させることによって正しくすることができます。
また、反転の方向を上下にすると、 天体望遠鏡で見た姿になります。
<設計図>
設計図と作り方の補足説明をします。
図が側面から見た設計図です。サイズは適当ですので省略します。
下に平面図も載せましたが、ごちゃごちゃしていて見づらくなっています。クリックすると拡大図を表示します。
完成したものと比較しながら見てください。主要な材料は、発泡スチロールのパネルです。
上の歯車を覆っているのは、月を公転させる腕の支えです。 完成品は図と違って、歯車が支えからはみ出しています。
同じ色の部分がつながっていていっしょに動くようになっています。
回転の軸になるところが3ヵ所あります。一つの軸に最大で3つの動きが合わさりますので、パイプの中にパイプを通す構造になっています。
パイプは、アルミ製で直径が9mm7mm5mmの3種で、ホ−ムセンタ−で売られていたものを使っています。
太いものの中に細いものが入っています。
地球は100円ショップで売られていた地球儀で、月はピンポン球にマーカーで表面の模様を描いています。
月の覆い(影)は、ピンポン球の入っていたケースを半分に切って、黒く塗って使っています。
鏡は、背中合わせに貼り合わせて、両面で反射するようにしてください。完成品のたて幅は、見える月と同じ大きさになっています。
これだと、月が写る位置が限られるので、広めの方がいいでしょう。地球を上下に2つに割って、間に鏡を挟むのも良いでしょう。
歯車は、大中小の3種類あります。直径と歯数の比は、3:2:1になっています。
大は緑色、中は上段の青と赤、小は下段の青色で書いているものです。歯数は、24、18、12のものが作りやすいでしょう。
目的の半径の円を描き、それより大きめの円と小さめの円を描きます。切り込みを入れるところに印をいれ、
V字型にカットしたあと、やすりで削って歯車の歯形のような形にしました。それほどの精度は必要ないのでこれでじゅうぶんです。
三球儀といっても、太陽がないので三球になっていません。バランスボールなど大きめの球形のものを太陽と見立てて置いておくと良いかもしれません。
<鏡像修正装置>
鏡を通してみた像は左右が入れ替わっています。正しい向きに見えるようにするための装置の設計図を示します。 2例示しています。
水色の線で書かれているところが鏡です。3枚使って、鏡像があった場所を向けて見るようにしています。
左側から入った光(紫線)は右側に、右側から入った光(緑線)が左側にでるようになっています。逆側から見ても効果は同じです。
鏡の置く角度を記入していますが、この角度である必要はありません。一番わかりやすい角度ということで示しています。
どちらも、正三角形が図面上に現れてくるので、サイズを計算する参考になります。
左側のものは構造が簡単なので工作がしやすいでしょう。光の入った方向からずれて出てくるのが難点です。
右側のものは、それが補正されています。その分、構造が複雑になっています。指定された角度の場合、
二番目の鏡の入るスペースの幅は、光の入ってくる筒と同じ幅になります。
設計図、鏡像修正装置は2016.04.25に記載