亜鉛でできたレプリカ
化石のレプリカ(複製)を作るときに、型に石膏を流して作るのが一般的です。国立博物館では、講習を受けた人にはそのキットを貸し出しています。
他にも貸し出してくれるところがあるようです。
たまたま、朱雀高校(京都府)の戸倉さんが、オーブン粘土で作った型に溶かした亜鉛を流し込んで作っているときに、
たまたま持っていたシリコンゴムの型に余っていた亜鉛を流し込んでみました。
ゴムは耐熱性があると聞いていたけれども本当に大丈夫なのか心配だったのですが、型に変質も変形もなく無事に作ることができました。
写真の元の化石は、丸まった三葉虫です。多少泡ができていますが、重厚な感じで重みもあり、ペーパーウェイト代わりに使っています。
粘土で作ったレプリカ
一番簡単にできるレプリカはどのようなものでしょうか。化石そのものの形を作ろうと思えば、いったん雌型を作りそこから雄型をとることになります。
ところが化石の中には貝殻といった化石の本体が溶け去り型だけが残っているものがあります。そこから型を取り出せば、
化石の元あった形を作り出すことができます。化石人類の脳の型やボンペイの火砕流にのみこまれた人の型などはその方法で作られたものです。
熊本県天草市御所の浦ではジュラ紀の貝の殻が溶け去った化石が見つかります。おそらく最近の雨水で溶けたものと思われます。
その化石に、紙粘土を押し当ててからはがし乾燥させて作ってみました。着色していませんが、左が原石、右がそこから作ったレプリカです。