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散歩道の風景  写真集(No.23)

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ガニメデの木星面通過
ガニメデの木星面通過
2016年5月21日21時15分

 木星の衛星は、公転している間に木星の前を横切ることがあります。木星面通過とかトランジットといいます。
 撮影していた写真の画像処理をやり直してみると、木星面の真ん中に白い点としてガニメデが写っているのが浮かび上がってきました。 衝から日にちが経っているので。まだ影は木星面上には落ちていません。 当日は見ていてもガニメデがあるのは確認できませんでした。
C14x1.4+PentaxK30 ISO800 1/200sec 10枚の画像をスタック処理、原寸にトリミング。
三裂星雲とM21
三裂星雲とM21
2018年10月3日21時10分
鳥取県大山鏡ヶ成

 赤い色をした星雲が写っています。三つに裂けているようにみえるので三裂星雲といいます。 裂けているところには暗黒星雲があって星雲が見えなくなっているだけです。M20ともいいます。 左上に青い色の星雲がくっついています。
 真ん中少し上に星が密集しているところがあります。こちらは散開星団でM21と呼ばれています。
PentaxK30+PentaxEDHF ISO3200 30sec
極軸が合っていないため星が流れています
リング星雲
リング星雲
2020年9月15日22時40分

 こと座のリング星雲です。環状星雲ともいいます。恒星が最後に外装部を周囲に吹き飛ばしてできたリング型のガスが見えています。 真ん中に、恒星の中心部が白色矮星となって残っています。周辺のガスは、白色矮星からの紫外線の影響で光って見えています。
 リング星雲は、町中でも望遠鏡をつかうと見ることができます。写真には白色矮星も写っているようです。
PentaxKp+C14x1.4x2 60sec Rawから現像
ネオワイズ彗星(C/2020F3)
ネオワイズ彗星C/2020F3
2020年7月19日20時20分

 ネオワイス計画によって2020年3月に発見され、7月の始めに近日点を通過しました。 太陽に接近するに従って、大彗星とよばれるくらいの明るさになったようです。
 日本からは、近日点通過後には条件良く西の空に見られる予定でした。 ところが7月いっぱいは日本列島全体に梅雨空が広がり、一部地域をのぞき彗星が遠ざかるまでは観測できませんでした。
 写真は、比較的雲が少なかった日のもので、薄雲を通しても尾が伸びたようす写りました。
PentaxK50 + 55-300mmzoom(170mm)F5.6 13sec
金星
金星
2020年 5月28日19時15分

 金星は満ち欠けをする惑星として知られています。東方最大離角の頃に半月型になり、その後だんだん細くなっていきます。 内合を過ぎると明け方に見られるようになって三日月型(逆三日月型?)からだんだん丸くなっていきます。
 内合7日前の金星を見ました。高度も低くなり日没後にでている時間も短くなって見つけにくくなっています。 望遠鏡で見るとだいぶ細くなっているのがわかります。
C14×1.4+PentaxKp(F=5390mm F15) 1/8sec RGB三色分解後位置合わせをして再合成
ベテルギウスの減光
ベテルギウスの減光
2020年 3月16日21時20分

 2019年10月末頃からオリオン座のベテルギウスが暗くなり始めました。 翌1月の半ばには2等星並の明るさになりました。2月10日頃から再び明るくなり始めています。
 3月半ばでもまだだいぶ暗かったようです。隣にあるベラトリックス(オリオン座四角枠右上の星)や三つ星よりわずかに明るいくらいです。 比較のために2015年3月17日19時50分高知県伊野町で写したものを同じ範囲を切り出して並べてみました。
 左側が2015年のものです。右は空の明るさを消す画像処理をしています。
カノープス
カノープス
2019年 1月 9日23時40分

 りゅうこつ座にある全天で2番目に明るい星です。 大阪近辺では、南中時の高度が3度程度と低く、大気の影響を受けてあまり明るみえません。
 この日は、月明かりもなくからっと晴れ上がったのと、正月の影響で空気中の浮遊物が少なくなったおかげなのか、 肉眼でもはっきりと見ることができました。

PentaxK30+zoom(55-300) f=300mm F5.6 20sec
30秒おきに撮影した24枚の写真を右側の建物で位置合わせしたのち比較明合成しています。
干潟星雲
干潟星雲
2018年10月 3日21時25分
鳥取県大山鏡ヶ成

 いて座にある散光星雲です。南北に通る黒い帯が干潟のようだということからこの名前がつけられています。 M8ともいいます。
赤く光る真ん中くらいの所に、NGC6530という散開星団が重なってい見えています。星団の青色と星雲の赤色のコントラストがみごとです。

PentaxEDHF700mm+PentaxK30 126sec コントラスト強調
M33
M33
2018年10月 3日21時45分
鳥取県大山鏡ヶ成

 さんかく座にある渦巻き銀河で、さんかく座銀河とも呼ばれます。 渦巻きの回転軸方向から見ていますので、腕が巻いていうるようすがよくわかります。
 近くに見えるアンドロメダ銀河と太陽系のある天の川銀河などの銀河とあわさって局部銀河群を作っています。 お互いに近づきつつあるので、将来的には衝突合体するのではないかといわれています。

PentaxEDHF700mm+PentaxK30 67sec コントラスト強調
カニ星雲
カニ星雲(超新星残骸)
2018年 3月12日21時45分
宮崎県五ヶ瀬町三ヵ所

 1054年に日本などで見られた超新星の残骸が広がってできたものです。 細い筋(フィラメント)状の構造がありそれがカニの足のようだということからこの名前がつけられました。 残念ながらそこまでは写っていません。
 メシエのカタログの1番目に登場します(M1)。

PentaxEDHF700mm+PentaxK30 127sec コントラスト強調 半分にトリミング
ターコイズ・フリンジ
ターコイズ・フリンジ
2014年10月 8日19時25分

 皆既月食直前や部分月食にできる地球の影の一番外側を見ると青く光って見えます。この部分をターコイズ・フリンジといいます。 ブルー・ベルトとかブルー・バンドということもあるようです。ターコイズとはトルコ石のことで、その色から名前がつけられたようです。
 青く光る原因としていわれているのが、地球のオゾン層を通りぬけてきた光のためだということです。 オゾンは赤っぽい光を吸収します。そのため、通りぬけた光に青色成分が多く残るというものです。
 他に、カメラの色バランスによるものだという考え方もあるようです。
Sigma400mmF5.6+PentaxK30 0.5sec
火星
火星
2016年 6月 4日0時15分

 今年は火星が接近する年でした。最接近は5月31日で、距離でいえば中接近にあたります。 最接近直後の晴れた日に望遠鏡を出して観察してみました。三角形というかハート型をしたやや暗いところが見えます。 左側の出っ張りが大シルチス、右側は小シルチスです。 左下側細長く暗いサバ人の湾も確認できました。 他にも左上側、北極極付近が白っぽくなっています。極冠なのか雲なのかは1回だけの観測では判別できません。

C14x1.4+PentaxK50 1/250sec 16枚の画像を明るさコントラスト調整後コンポジット合成、5分の1にトリミング
観測ロケット
観測ロケット
鹿児島県肝付町内之浦宇宙空間観測所

 地球大気圏上層部の観測に使われるロケットです。手前のものが全長7m直径31cm、奥のものが全長8m直径52cmです。 大きい方のロケットで、200kgの観測機器を300kmの高さまで打ち上げることができるそうです。
 ロケットののっている台は移動式のランチャです。これでとなりにある組立室から運ばれてきて、この建物、発射ドームの中から打ち上げられます。
 このロケットは実物なのか模型なのかは不明です。型番の最後の2桁は何号機であるかを示しているからです。
アンドロメダ銀河
アンドロメダ銀河
2016年 2月 5日21時00分
宮崎県えびの高原

 銀河系のお隣の銀河です。左側の丸っぽいM32と右下のぼやっとしたNGC205(M110)の2つの伴銀河も見えます。
 渦巻き銀河と呼ばれる形の銀河です。中心部はバルジと呼ばれ、非常に明るくなっているのがわかります。 それよりそとがわの、淡い円盤部に何本かの暗い筋が見られ、渦巻き状に巻いた腕が確認できます。

PentaxEDHF+PentaxK50 180sec 明るさコントラスト調整
プレアデスと星雲
プレアデスと星雲
2016年 2月 5日21時20分
宮崎県えびの高原

 プレアデス星団の7姉妹の部分です(マウスを重ねると姉妹の名前を表示します)。
 プレアデス星団(すばる)は、きたばかりの星達の集まりです。星の周りには、星を作ったガスがとりまいていて、 星の光を受け青くボンヤリと光って見えます。明るい4つの星のまわりがよくわかります。 そのため、プレアデスの星達は潤んでいるように見えます。 メローペの周りのガスは特に広く濃く広がっていて、メローペ星雲と呼ばれています。
 星は青いものが主体なのですが、画像処理の関係で紫色になっているものがあります
PentaxEDHF+PentaxK50 240sec 明るさコントラスト調整
ガニメデと影
ガニメデと影
2016年5月27日22時55分

 木星のガリレオ衛星が、木星の前を横切るときに、木星の表面に影が落ちることがあります。 一種の食現象なのですが、影が小さいので食とはいわないようです。 写真の日にはガニメデの影が木星に落ちていていましたが、木星表面の一部が何となく暗いように見える程度でした。 写真の画像を処理してみると、右上の方に黒い点のようなものが現れてきました。
 右側にぼんやりとですがガニメデも写っています。
 25枚の写真を実寸にトリミングしたのち、合成しています。
C14×1.4+PentaxK30 ISO1600 木星=1/125sec 天頂ミラー使用(左右反転)

月・金星・カタリナ彗星
月・金星・カタリナ彗星
2015年12月8日4時25分
鹿児島県与論島

 月と金星・カタリナ彗星が接近するというので、狙ってみました。普通は月明かりがあると、彗星は見えにくくなるのですが、 月齢が26近くで細い月なので影響は少ないようです。残念ながら、薄雲がかかっているために写りはもう一つです。 左側にボンヤリとしたカタリナ彗星が写っています。
 月の上にくっつくように星が見えます。おとめ座κ星です。月に隠されていたものが、出てきた直後になります。 金星もこの7時間ほど前には月に隠されていたのですが、日本ではまだ昇ってきていない時間帯でした。

PentaxK50+55-300mmZoom(170mm) 10sec ISO1600
半影月食
半影月食
2016年3月23日
18時30分〜22時30分

 この日に半影月食がありました。月食が起こっているかどうかは見てもわからないのですが、写真では判別できるかどうかやってみました。 あいにくと、薄雲がかかっていて、時折濃いところが前を通過するので判別は難しいのですが、何となく写っているようです。 雲のむらがなく、比較的写り方の似たものを順番に並べて合成してみました。何となく地球の半影らしきものが見えます。

Pentax105EDHF+PentaxK50 8枚の写真を比較明合成
馬頭星雲
暗黒星雲(馬頭星雲)
2016年2月5日20時35分
宮崎県えびの高原

 三つ星の一番左の星(アルニタク)のすぐ近くの赤い散光星雲の中に、馬の頭の形のような暗い部分があります。 散光星雲の手前に、別の星雲があり散光星雲の光をさえぎっているからです。このような星雲は暗黒星雲と言います。
 暗黒星雲は、頭の形の部分だけではなく、散光星雲の下側の暗いところにも広がっています。 そのため、散光星雲が見えないところは、見えるところに比べて星の数が少なくなっているのがわかります。
 アルニタクの下の明るいのは、散光星雲NGC2022です

Pentax105EDHF+PentaxK50 220sec ISO3200 明るさコントラスト調整
オリオン星雲と静止衛星
オリオン星雲と静止衛星
2016年2月5日20時20分
宮崎県えびの高原

 宮崎県えびの高原でオリオン星雲を撮ってみました。その中に奇妙な線が写り込んでいます。 この形の線は、人工衛星である事が多いのですが、次から次へと、いくつもの筋が同じ場所を通っていきます。このようなことが起こるのは静止衛星しかありません。 計算してみると、えびの高原ではだいたいオリオン星雲と重なる位置に見えることがわかります。 計算はこちらです
 静止衛星は同じ位置にいるので点に写るはずですが、そうなっていないのは暗い星を撮るために望遠鏡を星と同じ速さで動かしいているからです。

Pentax105EDHF+PentaxK50 290sec ISO3200 明るさコントラスト調整



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