両面式星座早見
この形の星座早見は、大阪府高等学校地学教育研究会発行のものや、
西播磨天文公園のホームページで見ることができます。ふつうの穴あき型のものは南天の星座の形がいがむので、
そうならないよう、南天の星座を裏側でみるようにしたものです。
おもて面は赤緯−20まで書かせています。パソコンのドロー系のソフトで、
B4版に出力できる様に作ったのがあります。同じ作るなら大きい方がいいということで、
出力できる最大のA1(A0のプリンターは使えるものがない)に出力して作りました。
横幅は60cmあります。持ち運びには不便ですが、おいてあるだけで存在感がありますし、
説明用に便利です。
型紙や作り方についてはこちらのページで解説しています→
作り方のページ
四角形星座早見
この形の星座早見を見たのは、15年ほど前の大阪市立科学館だと思います。
ふつうの星座早見は、北極星から離れるほど星座の形がゆがむ問題があります。
そこで、星座図を地図でいうメルカトール図法で書くことで、赤道付近を正しく見せようとしたものがこれです。
逆に、北極星付近はいがみが大きいので書かせていません。
また、地平線の形も湾曲しているので上の方向がわかりづらいのも欠点です。
この形のものは構造が複雑になり、かさばるのであまりはやらなかったようです。
壁掛けとしては使えるかもしれません。
写真のものは、時間目盛りが動くようになっています。
これは、恒星の赤経を使ったためですが、時間目盛りは外枠に固定されている方が使いやすいでしょう。
スライド式星座早見
先の星座早見は星座図が筒状になっていて次から次へと星座が出てくる仕組みになっています。折り返しの部分を作るために、
一定の厚みが必要です。
厚めをなくすために星座図を1枚のシートにしてみました。天球1周分の星座図ではすぐに端まで行って絵が切れてしまいます。
何周分かの図を作ればいいのですが、あまりたくさんにすると星座図だけで大きくなりすぎてしまいます。
写真のものでは1周半(540゚)の図を使っています。裏側に、残り1周半分の図を重ねていますので、合計3周分になります。
この状態で、端で星座図が切れ始めたときに、図を裏返すと反対側から星座が出てくるようになります。
裏側にも窓が開いていれば、ひっくり返してつかうこともできます。
窓の紙は、ラミネートフィルムでコーティングしています。フィルムの使用説明では、窓を作らないようにと書かれていますが、
特に問題なく作ることができました。これによって、窓の上のひも状の部分が固定されて形がしっかりするようになりました。
また、図の下端で裏側に折り返していますが、フィルムが暖かい内に折り曲げるとそのまま固定されます。こうすることによって、
星座図が滑るときのガイドができます。
時間目盛りは外枠に固定するように作り直してみました。
空き缶を使った星座早見
この形の星座早見も、15年ほど前に大阪市立科学館で見たものが原型になっています。
前の、四角形星座早見を筒状にして右端と左端をくっつけた形をしています。
空き缶を利用すると形もしっかりして、工作も容易になります。
ふたの部分は開けてペン立てとして使えるものは公開天文台などでおみやげとして市販されています。
写真のものは、ふたの部分に北極星付近の星座を表示させています。
傘を使った星座早見
元々は、星座や星の位置の説明をするのに、いい方法はないかと探していたところ、西播磨天文公園で、
星座を書いた黒い傘が売られているのを見ました。これを見て、傘を透明にし、
ある場所から見たら星座と同じ大きさになるようにしたら、使えるのではないかと考えたのが発端です。
春夏秋冬と北天用の5種類を作りました。星と星座線は黒マジックで記入した上から、
銀色のペイントマーカーでなぞって夜の薄い光りでも見えるようにしました。
北天用はさらに工夫をして星座早見として使えるように工夫しています。透明ビニールに記入する星座の大きさは、
傘の膜を支える骨と、
さらにそれを押さえる骨が合わさるところの赤緯を90度−緯度(=55度)になるようにして作り、
軸の傾きを緯度と同じにしたとき、そこが地平線と重なって見える軸の位置に印をつけています。
また、傘の取っ手に星の赤経を記入し、すぐ内側の軸に、1月から12月まで、
赤経と逆回りに目盛りをつけたリングをつけています。また、このリングの秋分の日の位置に「上」と記入しています。
使い方は、みたい日の時間で、リングの月日目盛りと赤経の時間目盛りがあうようにリングを回し、
リングの上と書いてある方が上になるようにして傘を回し、軸の指定の位置から地平線を合わせてみれば、
ほぼ実際の星座と重なって見えます。