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南東北再訪 16/9/25-10/1


01  旅行計画

 前月は、望遠鏡を持って出かける計画が頓挫してしまいました。今月こそはなんとかしたいものです。どこにしようかと考えるのも面倒になってきました。先月考えたことの延長でいきます。前回のパッケージツアーと行程が重なるのが問題です。前回は山を中心に回りましたので、今回は低い所中心にします。といっても、星を見るのは高いところが良いので、宿はそういう所を優先にします。

02 9/25 奥会津

 朝早く起きようとしたのですが、いつもよりちょっとだけ早めの時間になってしまいました。戸じまりなどを済ませ、出発できたのは7時前です。そのまま、高速道路に入り東に向かいます。名神をそのまま進むか、京滋バイパスに入るかを選択できます。いつもは京滋バイパスに入るのですが、朝日に向かって走るような感じになるので、名神にしました。

03 9/25 金山町大塩温泉へ

 雪割街道展望所には付近の見所が書かれています。アイヨシの滝もその一つです。道路からは気が付きにくいのですが、標識と駐車スペースがあるのでそこから探すことができます。

04 9/25-6 金山町大塩温泉

 部屋に入って荷物を整理した後、夕食です。子持ちヒメマスの塩焼きがついていました。卵のプチプチとした食感が新鮮です。ところで、この卵もイクラというのでしょうか。小さいですが、見た目は似ていそうです。卵だからイクラでもいいのですが..。

05 9/26 金山町滝沢

 朝食を済ませ、しばらく休んでから出発します。最初の目的地はそんなに遠くない滝沢です。ここの川には甌穴が発達しているそうです。これを見に行きます。

6 9/26 只見町から沼沢へ

 滝沢から只見の方に進もうとすると、工事のためしばらく止められました。その足元にタヌキが車に轢かれていました。何らかの処分をするのかと思ったのですが、帰りに再び通った時にもそのまま横たわったままでした。

07 9/26 南会津下郷町

 沼沢湖からは元の国道に戻ればすぐに会津若松に着きます。それだと時間的に早いようなので、いったん南下し会津鉄道に沿って会津若松を目指すことにします。パンフから確認できている観光地は塔のへつりです。何かのパッケージツアーで行きそうな気がしますが寄って見ることにします。もう一つパンフに書かれていることで気になっているのは中山風穴です。

08 9/26 会津若松 鶴ヶ城

 南会津からは見所になるようなものはなく、すぐに会津若松に着きました。会津若松でも見所は鶴ヶ城しか思い当たりません。まずはそこに行きます。市内を北上しているとお城は右前方に見えてきました。駐車場の案内を探したのですが、なかなか出てきません。あったのは、城を通り越してからです。お城の堀が見えるところに来たときに駐車場がありましたのでそこに入れました。お城用の駐車場にしたら何か狭いような感じがします。近くの会館用の駐車場だったようです。有料だったので、ここから歩いてお城に行くことにします。お城の駐車場も有料でしょう。進んで行くと、石垣のあるところで道が折れ曲がっています。北出丸の枡形です。

09 9/26 鶴ヶ城から裏磐梯

 麟閣を出てちょっと行くと、荒城の月の書かれた記念碑があります。鶴ヶ城が、そのモチーフになっていると解説に書かれています。豊後竹田城に行った時にも同じような説明を見たように記憶しています。気になっていたので帰ってから調べてみると、土井晩翠が鶴ヶ城をイメージして作詞したのに対して、滝廉太郎が豊後竹田城をイメージして作曲したことによります。作詞と作曲で、違う城を見て作ったのに、すんなりとつながるのは不思議です。土井晩翠が、ここを訪れたときは天守は復元されていなかったそうです。

10 9/27 朝の裏磐梯

 今朝はよく晴れています。部屋の窓から磐梯山がよく見えています。

11 9/27 桧原湖

 朝食を済ませて、一息ついたら出発します。今日の予定です。宿は蔵王温泉にとっています。このまま北上して米沢から上山にぬけそこから蔵王山の方に登っていくのが最短コースです。これだと時間的に早すぎます。吾妻山の方へはいきたいと思っています。そこから裏磐梯に戻ってくるのも能がないので、そのまま東にぬけることにします。そのあとは、北上して蔵王山を通って蔵王温泉に行くことができますが明日の行程がなくなります。福島から、米沢にぬけていくことにします。

12 9/27 磐梯吾妻高原線

 裏磐梯から吾妻山へは、磐梯吾妻レークラインと磐梯吾妻スカイラインという道を走ります。無料で走れますが、昔は有料道路だったような名前の道です。

13 9/27 吾妻山浄土平

 吾妻山近辺では、火山活動が活発になっていて、火口周辺への立ち入りが禁止されています。駐車場の入口で、どこが規制されているのか確認したところ、「いっさいきょうはいけません」という返事でした。何のことか一瞬理解できなかったのですが、「いっさいきょう」というのは山の名前でした。レストハウスの裏手からは入山禁止でした。

14 9/27 吾妻小富士

 向かい側に見える吾妻小富士には、たくさんの人が登っています。こちらも行ってみることにします。登り口は駐車場入口から道路を渡ったところにあります。

15 9/27 山形県高畠町

吾妻山から福島市側におりましたが、今晩の宿は蔵王山の西側にあります。ここからのルートで代表的なのは、吾妻山の北麓を通って米沢にぬけるコースと蔵王山を山越えするコースのどちらかでしょう。蔵王山をぬけるコースは明日も通りそうなので、米沢経由で行くことにします。

16 9/27 高畠町から蔵王温泉へ

 道の駅たかはたから瓜割石庭公園に向かいます。1kmもはなれていないところにあります。道路から大きな石切場の跡が見えてきます。駐車場ははっきりしないのですが、まえの開けたところに車を駐めることにします。ここからは、石切場跡が見にくいので、少し入ったところからのようすです。

17 9/28 蔵王温泉

 蔵王温泉の朝も雲が多めです。温泉街のはずれに鴫の谷地沼というのがあります。朝の散歩がてらに行ってみることにします。車で登ってきた道に戻り少し下ったところに入口があります。鴫の谷地沼です。沼というより池のようです。

18 9/28 蔵王山

 今日の宿泊地は一関です。そこに行くためにまずは、蔵王温泉からは蔵王エコーラインをぬけて、蔵王山の東側に降りることにします。蔵王ハイラインの入口までは登りになっています。標高が高くなるにつれ、霧がだんだんと濃くなっていきます。終いにはほんの数m先も見えなくなってきました。フォグランプをつけてセンターラインを頼りにゆっくりと走らせます。

19 9/28 蔵王山から船岡山へ

 不動明王のいるところからさらに下ると、三階の滝展望所があります。少し脇道に入ったところに駐車場があります。行きすぎてUターンして入ったのですが、脇道は道路に再び合流していました。そのまま進んだ所からも入れたようです。

20 9/28 船岡城址公園

 船岡山城址公園展望デッキからの眺めです。山が見えます。蔵王山のようです。まだ山頂部は雲の中です。

21 9/28 多賀城政庁跡

 国府多賀城駅の観光案内所は、駅のこちら側、駅舎横にありました。地図をもらって道を確認しようとしたのですが、ここまで道に迷っています。方角はわからない、縮尺はよくわからないで地図ではわかりません。そこでいわれた説明に従っていくことにします。地図のどこをどう走ったのかわからないまま何とか、いわれた駐車場に着きました。正面に見える丘がそれのように見えるのですが、それなのでしょうか。

22 9/28 鳴子峡から一関へ

 前回は、鳴子峡を車窓から眺めただけです。ゆっくりと歩いてみる価値はじゅうぶんにありそうでした。ちょっと寄り道にはなりますが、多賀城から宿のある一関までの途中にあります。次の目的地は鳴子峡に決まりです。問題は時間的にぎりぎりなことです。時間節約のため、高速道路を利用することにします。地図で確認すると降りるのは古川ICとわかりますが、入口がわかりません。目の前に高速道路が見えているのですが、地図にはこの近くにICが書かれていません。とりあえず高速道路の方に行ってみることにします。


23 9/29 一関市厳美渓

 宿の窓から見た朝の風景です。霧がかかっています。ここから栗駒山が見えるらしいのですが、これでは無理なようです。

24 9/29 平泉町達谷西光寺

 厳美渓に入る道を逆方向に進んでいくと、平泉に出ます。その途中に達谷西光寺というお寺があります。
 道を進んでいくと、正面に崖が見えてきました。これが達谷の窟と呼ばれるものでしょう。右側にお寺らしきものも見えています。霧がうっすらとかかっています。わかりにくくなっていますが、磨崖仏も見えているようです。

25 9/29 平泉柳之御所跡

 西光寺の前で、次の場所までの移動手段がなく困っている2人連れがいました。次のバスまではだいぶ時間があるし、タクシーを呼ぶにもここまで10分以上かかるみたいです。平泉の方に行くけれどものっていかないかと聞いてみたら、駅まで行きたいといいます。駅前は通るかどうかはわかっていないのですが、近くを通ることは間違いありません。とりあえず送ることにしました。

26 9/29 一関市猊鼻渓・石と賢治のミュージアム

 平泉から東に進むと、猊鼻渓という渓谷があります。こちらは石灰岩地帯をぬける谷にできています。ちょっと興味があるのでそちらに向かいます。
 入口に到着しました。両岸に切り立った岩肌が見えています。こちら側からは、船下りしか行けそうにありません。のぞいて見るだけなら、有料駐車場に車を駐めるほどのこともありません。雨が降っていますので、ここはパスすることにします。

27 9/29 一関市幽玄洞

 この近くに鍾乳洞があるといわれて、こんな所にと思いましたが、猊鼻渓は石灰岩だし、東北採石工場で採っていたのは石灰岩です。陸中松川駅の向かい側にも石灰岩の採石場が見えていたし、松川駅も石灰岩の運び出し駅だったようです。それからみると、この付近には石灰岩が広く分布していることがわかります。当然鍾乳洞ができていてもおかしくはありません。教えてもらった鍾乳洞は幽玄洞といいます。

28 9/29 幽玄洞からえさし藤原の郷

 幽玄洞は、壁が鍾乳石で覆われていない分、壁面の石灰岩がむき出しになり、石の中に含まれているものをみることができます。これは腕足貝の化石です。

29 9/29 えさし藤原の郷1

 園内に入ってて最初に目についたのが望楼櫓です。園は全体として、奥州の藤原氏の施設を再現しているようです。

30 9/29 えさし藤原の郷2

 奥州藤原氏に直接?関連しない施設を中心にみていきます。トリックアート館です。だまし絵が展示されています。正面にもいくつかあります。脇にいる女性や牛若丸が浮き上がって見えるようにできているようですが、光線の関係でそれほどではありません。それ以外にもう一ヵ所あるのがわかりますか。答えは現地で。

31 9/30 横手市南郷温泉

 昨晩も星を見ようとしたのですが、霧がかかっているようで、星は見えません。早く寝ることにしました。
 朝は、近くには何もなさそうなのですが、歩くだけになっても行ってみることにします。部屋の窓から外をみると、滝のようなものが見えます。こちらから行ってみることにします。

32 9/30 南郷から美郷町六郷湧水群

 朝食を食べて準備ができたら出発です。今日の宿は羽黒山です。途中にある興味を引く場所としては、横手市増田町に伝統的建造物が多数保存されているところです。横手市の南にあります。もう一つ寄っておきたいところは肘折温泉です。増田町に行く前にもう何カ所かよることができそうです。南郷から国道に出たところに道の駅があります。そこで情報を入手することにします。

33 9/30 美郷町六郷湧水群

 藤清水です。近くに藤の木があって春先にはきれいな花が咲くそうです。藤の木まではみていませんでした。

34 9/30 大仙市払田の柵へ

 湧太郎の所まで戻ってきました。出るときは気が付かなかったのですが、湧太郎の前には、ちょっと古い旅館のような建物があります。今は使われていないような感じです。

35 9/30 払田の柵

 政庁側をみたところです。道路の脇に建物跡があります。東西の前殿です。

36 9/30 横手市平安の風わたる公園

 計画していたよりだいぶ北まで来たようです。宿のある羽黒山とは反対側です。引き返さないとけません。再び、美郷町六郷付近を通ることになります。道脇に六郷城趾と書かれた標識があります。この向こう側かなと思って写真を撮ったのですが、標識の足元から右側にかけての場所だったようです。説明がないとよくわかりません。六郷駅跡でもそうでした。

37 9/30 横手市金沢公園

 金沢公園の入口が見つけられなかったのは、標識が横手側からにしかなかったためのようです。道路からの分岐を入ってすぐの所が広くなっていて車が駐められるようになっています。前に案内板があるので、確認するとさらに奥に駐車場があるようです。そこまで行きます。こちらの駐車場は車がたくさん止まっています。何とか1台分のスペースがあったので、そこに入れました。

38 9/30 横手市大鳥井山遺跡から羽黒山へ

 横手近辺をまわっている内に気になるところが出てきました。大鳥井山遺跡です。払田柵が終わりを告げた頃に現れる遺跡です。その作りも払田柵に似ているといわれます。その後、藤原清衡の柳之御所にその様式が受け継がれていきます。ここは、金沢柵と同じようにこの付近を支配していた清原氏の居城だったと推定されます。

39 10/1 朝の羽黒山

 朝になりました。宿の近くに「自然の小径」というのがあります。そこに行ってみることにします。最初の観察地として湿性植物園というのがあるのですが、草が多く入口も見当たらずどこなのかわかりませんでした。たぶん背丈の高い草の多かったところなのでしょう。そのまま進むと池が見えてきました。二夜の池です。向こう側に水門のようなものが見えますから、人工的な池なのでしょう。

40 10/1 羽黒山から肘折

 宿に戻ってみると、出勤してきた人が途中の道路上でリスが出ていて、なかなか動かなかったといいます。だいぶ時間が経っていなくなっていそうなのですが、まだいることを期待して行ってみることにします。途中で何台かの車とすれ違いました。こうなると、いない可能性がますます高くなってきます。栗の実が落ちているところが目印なのですが、それらしいところには何もいませんでした。戻る途中に、石畳のある道が横切っているのが見えます。ちょっとのぞいてみました。昔の羽黒山の参詣道です。道から坂を登っていくのですが、こちら側が山を降りる側になります。両側の杉の木も立派です。

41 10/1 肘折

 湯の台の広場からトンネルをぬけると、この先の国道は通行止めになります。ここから分岐して肘折の温泉街に降りる道があります。この道を進むと、すぐに視界が開けてきて温泉街が見えるようになってきました。丸く取り囲まれた窪地が見えます。肘折カルデラです。それより驚きなのは、下る道は斜面を削って作られているのではなく、橋がせりだすようにかけられています。

42 10/1 鶴岡市鶴岡城・致道館

 時刻は昼近くになっています。肘折は思ったより遠かったようです。車はそのまま進み鶴岡市街に入ります。駅前を通過してから市役所の方に左折します。少し進むと右手に鶴岡公園が見えてきます。駐車場があり、車がいっぱい駐まっているので、中に入れて駐めます。公園の中を少し歩いてみます。鶴岡公園は、鶴岡城趾を中心にして作られた公園です。城跡らしく、周囲は堀に囲まれています。

43 10/1 鶴岡城から加茂水族館

 鶴岡のお城の南側に古い建物がいくつか残されています。そのひとつが大宝館です。大正時代に立てられた擬洋風建築だそうです。本丸南門跡に立てられています。中では鶴岡の名士が紹介されています。あまりなじみのない人たちでした。建物の中の飾りも凝ったものがあったのですが、展示物撮影禁止なので紹介できません。

44 10/1 加茂水族館 魚

 加茂水族館に入って、一番最初にあった展示が、庄内竿の説明です。釣りをしないので詳しいことは知らないのですが、その道の人たちの中ではよく知られているものなのでしょうか。

45 10/1 加茂水族館 クラゲ

 加茂水族館はクラゲだけでもたくさんの種類がいます。覚えきれないので、いちいち確認するのはやめておきます。記録もとっていません。それでもみていると、クラゲに光が当たってどれも幻想的です。

46 10/1 加茂水族館から帰阪

 加茂水族館に、クリオネ(ハダカカメガイ)がいました。クラゲの近くにいたので、クラゲの仲間のように思えてきます。れっきとした貝の仲間です。これも飼育しているのでしょうか。自然にやってくるような場所とは思えませんし、その季節でもありません。

47   旅行を振り返って

<旅のテーマ>
 今回の旅行では、どこをみるかというのはほとんど決まっていませんでした。あるとしたら、全国の活火山は一通りみておきたいというのがあって、そこを通るコースを選定していました。南東北にある活火山は、燧ヶ岳・那須岳・沼沢・磐梯山・安達太良山・吾妻山・蔵王・肘折・鳴子・栗駒山・鳥海山です。このうち、燧ヶ岳は尾瀬から、那須岳は那須高原からみています。磐梯山・鳥海山は山頂まで登ったことがあります。鳥海山は前回の旅行で鉾立展望台まで登っています。その時には鳴子は何とかみたものの、栗駒山はみられなかったので、もう一度と行ったところでした。残ったものを左回りに結んだのが今回のコースです。栗駒山・蔵王山は山全体が見えなかったので再度チャレンジといったところでしょう。



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