ヨッシンと地学の散歩 > 旅行記
各回のタイトルをクリックすると、各回の内容を開閉します

2017/05/25-27 龍の眼と森の神と


01    大阪出発まで

 旅行会社のパンフレットを見ていると、ドラゴンブルーアイというのが眼に入ってきました。雪がドーナツ状に溶けて、真ん中に残された雪とがあわさって大きな目玉のように見えるという現象です。どんなものなのか見てみたくなりました。どうしてできるのかというのも謎で興味があります。

02 5/25 秋田空港から八幡平へ

 飛行機はまっすぐ秋田空港まで行きます。秋田空港では、ターミナルビルまでバス移動と思っていたのですが、そのままブリッジでつながっていました。階段の移動はありません。どちらにしても、荷物の受け取りがあるので急がないといけません。小さな飛行機だったので、受け取りテーブルに運ばれるまでそれほど時間がかからないでしょう。急ぎならがら何枚か写真を撮ります。これは乗ってきた飛行機です。プロペラ機です。

03 5/25 八幡平 ドラゴンブルーアイ

 八幡平山頂付近を、ネイチャーガイドの案内で歩くことになっています。離れてしまうと声が聞こえにくいということなので、ガイディングレシーバが配布されます。ガイドさんの声をマイクで拾って電波で送信したものを受信して聞くためのものです。ちょっと離れていてもはっきりと聞き取ることができます。はじめは、主電源スイッチを入れても電源ランプがつかないのでどうしてかと思ったら別に電源ボタンがありました。この機械はは旅行中ずっと持って歩くことになります。

04 5/25 八幡平山頂

 ドラゴンアイのできる鏡沼近辺には、たくさんの凹地があり、そこに水がたまって池となっています。凹地は、水蒸気爆発によってできた爆裂火口です。
 鏡沼を離れて次に見えてきたのがメガネ沼です。見えてきたといっても、霧の中に何かがあるという程度にしか見えません。かなり深い穴です。底に水がたまっているように見えます。

05 5/25 八幡平から鹿角大湯温泉へ

 雪の上を歩き続けています。八幡平山頂からはわずかな下り坂が続きます。滑って歩きにくいという人がいました。かかとに体重をかけて踏み込むようにして歩くと滑りにくいと教えてあげたのですが、なかなかコツをつかめず、苦労をしていたようです。この方法の難点は靴の中に雪が入りやすいということです。

06 5/25 鹿角市大湯環状列石1/2

 八幡平を下りてからは、宿のある大湯温泉に向かいます。途中バスガイドさんがいろいろと説明をしてくれるのですが、景色が一瞬で通り過ぎるので、何がどこにあるのかよくわかっていません。もちろん、写真も撮れていません。高速道路を1区間だけ走ってからそれほどかからず宿に到着です。
 部屋について、荷物を整理します。手袋を探したのですが、見当たりません。どうも空港で置き忘れたようです。空港で見たというのも思い違いで持ってこなかった可能性もあります。

07 5/25 鹿角市大湯環状列石 2/2

 野中堂環状列石のまわりに配石遺構群があったように、万座環状列石のまわりにも、遺構群がたくさんあります。まずは、こちらの方を中心にみていくことにします。
 最初に、環状列石遺構に来たときに目についたのは、藁葺きの建物です。万座環状列石の周辺には、柱跡と見られる穴がたくさん見られます。ほとんど環状列石に接するようにみられる柱穴から建物を復元したものようです。

08 5/25 鹿角市大湯温泉

 大湯温泉から環状列石まで5kmといわれていました。実際に標識に書かれていた数字からすると3.5kmになります。自転車だと5分ちょっと差がでます。実際に走ってみるとだいぶ近くのように感じます。ここからの帰り道どうしようか迷います。サークル館の前の道をまっすぐ行っても帰れるようです。でも正面に小高い丘のようなものが見えています。登り坂があると大変なので、元来た道を引き返すことにします。帰ってから地図を見たら、単なる森で坂はなかったようです。

09 5/26 鹿角市大湯発電所

 昨晩は星見の後、温泉につかってから寝ました。布団が厚くて、寝ていると汗が出てきます。といって布団をのけると寒くて目が覚めます。最後の手段として、冷房を入れて寝るという方法があります。冷房の調節方法を布団に入る前に調べていません。結局よく眠れないまま一晩を過ごしました。
 朝も早めに目が覚めます。どうせのことならということで、起きて散歩に出ることにしました。

10 5/26 鹿角市黒森山公園

 坂はどこまで続くか不安だったのですが、いきなり平らなところに出てきました。何か不思議な感じがします。後で考えたら、十和田湖からの火砕流台地の上面のように見えます。昨日の、環状列石のあったところもわりと平らでした。ここからずっとつながっているようです。
 ナノハナが咲いています。その向こうに見える山は黒森山です。これも環状列石の所から見えていました。

11 5/26 大湯温泉から十和田湖

 黒森山自然公園まで行ったものの、そこまでの所要時間と現在時刻とをあわせて考えてみると、そろそろ戻らないと朝食時間に遅れてしまいます。昨日水路のあったところの標識に、黒森山自然公園へ車で行けると書かれていました。自然公園の前の道を降りていくとそこに出そうです。少し歩き始めました。すぐに道は二手に分かれます。どちらに進んでいいのかわかりません。間違えて遠回りになったり行き止まりだったりすると、朝食開始時刻に間に合いません。やむをえず。元来た道を引き返すことにしました。

12 5/26 十和田森の神

 ネイチャーガイドさんは、熊命のお姉さんです。熊愛をしきりと語ってくれました。
 ここから、最初に森の神と呼ばれるブナの巨木に会いに行きます。日本最大のブナだそうです。
 バスは、斜面を登り始めます。登り切ったところから、十和田湖を周回する道路ではなく沢に沿って下っていく道に入り、すぐに脇の林道に入っていきます。林道を少し走ったら、目的地に到着です。ここからは、山道を歩いて行くことになります。山道の入り口にあった熊の彫り物です。

13 5/26 奥入瀬渓流石ヶ戸から白糸の滝

 次の目的地は、奥入瀬渓流です。十和田湖側の入り口は子の口にあります。森の神から子の口に戻ると思っていたのですが、林道を出てから川に沿って山を下っていきます。だいぶ下りたところで、奥入瀬渓谷からの川と合流しました。ここから奥入瀬渓谷の方に曲がっていきます。
 川を少し遡ったところに、石ヶ戸(いしげと)という所があります。ここでトイレ休憩が入ります。トイレは、かなり混雑しています。

14 5/26 奥入瀬渓流白糸の滝から姉妹の滝

 奥入瀬渓谷では、白糸の滝と銚子大滝の間を歩くことになっています。白糸の滝近くの遊歩道への入り口についたようです。ハイキングの荷物を持って、バスを降ります。
 道横に大きな崖が見えます。自然にできたというより、駐車スペース確保のために削ったように見えます。岩石は十和田湖火山からの溶岩のようです。

15 5/26 姉妹の滝から九段の滝

 ネイチャーガイドさんとは、だいぶ離れています。一応何かがあるという説明があったときのために、今どこにいるのかは確認しながら歩いています。でも、どちらかというと勝手におもしろそうなものは見つけては、写真を撮ってというような歩き方になっています。
 道沿いで見つけた花です。花の名前もこれが何かわかっているものはほとんどありません。これはクルマバソウです。葉っぱが放射状についていいます。

16 5/26 奥入瀬渓流 銚子大滝

 奥入瀬渓流のハイキングは銚子大滝までとなっています。残り少しとなってきました。ここまでみてきた滝は、奥入瀬川に流れ込む支流にできた滝です。それに対して、銚子大滝は、奥入瀬川本流にできる滝です。
 奥入瀬川の水は発電用として管理されていて、流れる水量が決まっています。夜間は、子の口近くにある水門が閉じられていて、川に流れがないようです。とうぜん、滝で水が落ちているというのも見ることができないそうです。奥入瀬川の水量が変化しないのではと思っていたのも、これと関係があるのですね。

17 5/26 十和田湖 休屋

 奥入瀬渓流から次に向かう所は、十和田湖畔にある休屋という所です。昼前なので、昼食をここで自由に食べることになっています。ネイチャーガイドさんは途中の子の口でお別れです。
 休屋には乙女の像というのがあって、これを中心にして、旅館や飲食店・土産物屋等がたくさん並んでいます。昼食はここで各自自由にということです。大湯温泉で買ったコンビニおにぎりですませることにします。おにぎりを持って、どこかいいところがないか、御前が浜に沿って乙女の像の方に行きます。

18 5/26 十和田湖休屋から八甲田蔦温泉

 休屋から乙女の像(御前が浜)の方向は半島になっていて、十和田湖に突き出しています。中山半島といいます。御前が浜から中山半島を横切るように斜面を登っていくと十和田神社があります。
 十和田神社です。といってもどういうわけか、拝殿や本殿の全景を撮っていません。人が多かったからかな。拝殿の屋根です。

19 5/26 八甲田山蔦沼

 蔦川に沿って山を登っていくと、最初に蔦温泉に着きます。この近辺にはいくつかの沼が点在しています。温泉の駐車場から付近の沼を周回する遊歩道が作られています。このうちの最初の大きな沼、蔦沼まで往復します。遊歩道は、半舗装されていて歩きやすい道になっています。ビジターセンターをぬけて小川沿いに進んでいきます。

20 5/26 八甲田山地獄沼

 蔦温泉から一度は急坂を登ったものの、すぐに緩い登り坂に変わります。両側の景色も見える範囲ではほとんど平らです。といっても八甲田山の主峰となる山々は雲の中で見えていません。走り続けていうちに、笠松峠を通過します。標高は1040mです。八甲田山はこの峠を境にして北八甲田と南八甲田に分けるそうです。北八甲田の方に新しい火山が多いようです。

21 5/26 弘前市から鰺ヶ沢高原

 バスは、田園地帯を走ります。田舎館村でのバスガイドさんの話は、村役場の形と田んぼアートが中心でした。どちらもバスの窓からは見えません。田んぼアートは田植え前だったかも。次に通ったのが弘前市です。さくら並木と弘前城の説明がありました。これも窓からは見えません。唯一見えたのが、市内を流れる岩木川です。

22 5/26 夜の鰺ヶ沢高原

 宿まで下りてきたものの、日没までまだまだあります。もう少しこのあたりを歩きまわることも考えました。よく考えてみると、青空が広がっています。日の入りが見えそうです。みておきたいものです。食事はできる時間帯になっています。先に食事をすませ、それから日没をみることにします。
 食事の準備のためにいったん部屋に戻り、ふと外を見ると一度見たような景色が見えてきました。岩木山は北海道最南端の白神岬から松前付近にかけての地域から見たことがあります。白神岬からは、津軽半島から突き出た小泊岬にあわさるように見えていました。その小泊岬そっくりの岬が見えています。もちろん左右は逆になっています。

23 5/27 鰺ヶ沢高原から白神山地西目屋へ

 ここの宿の布団もやっぱり厚かったようです。一昨晩ほどではないのですが、夜中に何度か目が覚めました。持ってきていたトレーナーを着込んで、布団は被らずに寝直します。
 朝起きて、外の景色を見ると霧がかかっています。昨日見えてきた遠くの景色は全く見えません。

24 5/27 白神山地ブナ林散策路へ

 ネイチャーガイドさんが到着するまでの間に、歩く準備をします。まずはトイレです。次にするのは、あまりひどくないとはいえ、雨の中を長時間歩きそうなので、カッパを着ることにします。その間に、ガイドさんが到着します。スパッツを着けようか迷っていました。あるのならつけた方がいいということなので、装着します。といっても、長い間使っていなかったので、つけ方を忘れていました。

25 5/27 白神山地 ブナ林散策路1/2

 この旅行でガイドさんは、バスガイドさんとネイチャーガイドさんとがいます。散策路を歩いている間は、バスガイドさんはバスかレストハウスで待機しています。これからしばらくの間は、ネイチャーガイドさんをガイドさんと呼ぶことにします。
 ブナ林散策道の階段はすぐに終わりで、普通の山道になります。建物の3階くらいの高さのでした。広場の横に生えているトチノキについた花はすぐ真横くらいの高さに見えます。木の間からみるような感じになっているのが残念です。

26 5/27 白神山地 ブナ林散策路2/2

 ブナ林散策道の中では、この水飲み場あたりが一番高く上がった所のようです。この後は山の斜面に沿ってゆっくりと下っていくことになります。このあたりのブナは、木がまばらになっています。ブナ同士がけんかするそうです。負けた木は枯れてしまい、勝った木が枝葉を広げるそうです。
 ブナの幹が波うって膨らんでいるような所が所々にみられます。冬の間、幹の中で水が凍った事による後遺症だそうです。

27 5/27 白神山地下山

 駐車場に戻った後は昼食タイムとなっています。総合案内所に併設されているレストランで食事をする事ができます。ほとんどの人はそちらの方に行くようです。予備に持ってきているパンがあります。この後は帰るだけですから、食べてしまうことにします。雨がやんでいることもあります。どこか景色のいいところにいきたいものです。といってもほとんどの道は閉鎖されていて、行けるのは先ほど行った散策道かこの駐車場周辺に限られます。もう一度、散策道の方に行くことにしました。

28 5/27 岩木山神社

 本来の予定ならこのまま空港に直行です。津軽峠のマザーツリーに行けなかった分少し時間があるようです。岩木山神社に寄ってくれることになりました。岩木山山頂にあったものが、山麓に居宮を作ったのがいわれのようです。山頂にある神社は奥宮として残され、ここから奥宮に詣る登山道の始点となっています。
 バスで送ってもらうので、どこにあってどれくらい時間がかかるかとかは考えなくていいので気楽です。バスは途中で同じ道を引き返したように見えましましたが、なんとか神社前の駐車場に到着です。駐車場からの参道入り口です。

29 5/27 青森空港から大阪に向けて

 岩木山神社からは、まっすぐ青森空港に向かうようです。青森市の方にあるみたいで、その方向にある弘前市の方に向かっています。バスガイドさんは、弘前市の案内をしてくれていたようですが、昨日の話とごっちゃになっていて、ここで何の話があったのかよく覚えていません。
 バスは、弘前の市街地を通りぬけます。川沿いの道を通りぬけます。岩木川です。この先で、桜並木の端っこを通るといっていたような気がします。

30 5/27 帰阪

 新潟まで来ると、その後のだいたいのコースの見当がつきます。しばらくはそのまま南西方向へ進み続けるでしょう。長野市上空あたりまで来たときに、富士山が見えてきました。雲の合間に見えています。この頃になって、定例の機長からの挨拶があります。今いる位置と到着予定時刻などの他、富士山が見えるとの報告がありました。

31    感想・余談など

 今回の旅行の最大の目玉は、ドラゴンアイでした。途中のバスの中で、旅行の目的は何かと、一斉に聞かれました。意外とドラゴンアイに手を挙げた人は少なかったようです。八幡平のガイドさんが一瞬行くのをどうしようかと言いかけたときはどきっとしました。霧の中とはいえ、みられただけで満足です。
 東北地方や北海道の地図を見ていると、環状列石というのがいろいろなところで書かれています。どんなものなのか気になっていました。これもフリータイムにその一つに行って確認することができたことが2番目の収穫でしょう。

目次へ戻る