ヨッシンと地学の散歩 > 旅行記
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2018/11/01-03 関越索道旅


01    出発まで

 年内にもう一回くらいはどこかに行ければと考えていました。といっても、行き先を考えて計画を立てるという余裕はありません。10月末から11月はじめとなると紅葉が見られるか終わっているかぎりぎりの所でしょう。一応みられるものとして、紅葉の絡んだおもしろそうなツアーが何かないかとみていると、A社のパンフに2件ほどありました。新潟県の下越地方をめぐるものと、関越地方をめぐるものです。関越地方のものは、一度いったところがコースのメインタイトルの中に入っています。ということで、下越を第1希望、関越を第2希望とします。申し込みはしばらく置いておくことにしました。

02 11/01 新潟に向けて

 朝の出発は、余裕をみてといろいろ考えているうちに、でるのがだいぶ早くなってしまいました。駅について電車に乗り込みます。ちょっと込んでいます。背負っているリュックを降ろそうと動かしたら、隣の人のカバンの紐と三脚の留め金が絡みついてしまいました。手が届かないので外すことができません。満員電車ではリュックを下ろした方がいいのですが、カバンを引っ張ることになります。しかたがないのでそのまま背負っていきます。新大阪が近づいて、カバンの持ち主が絡んでいるのに気がつきました。他の乗客も一緒になって外してくれました。

03 十日町市蒲生の棚田

 蒲生の棚田というのは事前のチェックではどこにあるのか確認できていません。当然ここから先の経路は全くわかりません。一応、地図は名立谷浜SAで入手したものをみています。主要な道路は載っていますが、それ以外の道についてはほとんどわかりません。
 柏崎の方から来る国道と合流してすぐに脇道に入っていきました。バスが走るには狭い道です。それほど走らないうちに駐車場に着きました。もう1台バスが停まっています。見学地と思われる所には人がたくさんいます。人混みは避けたいのでゆっくり行きます。

04 11/01 津南町竜ヶ窪へ

 バスは信濃川に沿って遡っていきます。大きな支流を越えたところで、国道から離れて斜面を登っていきます。登り切ったところは平らで、田んぼが広がっています。このあたりの信濃川沿いには河岸段丘がたくさんあります。そのうちの一つに上がったようです。
 いったん平坦なところに出たものの、すぐにまた斜面を登り始めます。今度のものは先ほどより高く上がっていきます。この斜面も登り切るとその上は平らになっていました。さらに高い段丘面の上にでたようです。このあたりの河岸段丘面はいろいろな高さにあります。この面はかなり広く、バスはそうとうな距離を走ります。だいぶ走ったところで、山の斜面に近づく道に入り、麓近くまで来たところで駐車場に入りました。竜ヶ窪に到着です。

05 11/01 津南町 竜ヶ窪神社

 竜ヶ窪にはたくさんの伝説があるようです。池のできたいわれや主に関係したもの、池の水に関係したものなどです。水を汲んでかえって地面に撒くと、そこには雨がよく降るといういわれもあります。ここの水量が豊富なのがその元になっているのでしょう。池から流れ出す水はかなりの量でした。
 池の端まで来ました。ここに社があります。何かいわれがあったようですが、思い出せません。

06 11/01 津南町から六日町、苗場へ

 竜ヶ窪の背後には山が迫ってきています。この山の地下構造にこの付近で水を湧き出させる原因があるようです。地形図を見るとその上面は平らなので、ここも河岸段丘だと思っていました。竜ヶ窪の近くの開けたところからみた背後の山です。頂部の高さがほとんどそろっているのがわかります。木々は黄色くなっているところがありますが、だいたいは針葉樹です。植林されたものでしょう。

07 11/02 湯沢町 苗場スキー場

 2日目の朝です。今日の出発は8時です。朝食は6時半からとることができます。朝起きるのがちょっと遅かったので、荷物を整理して、先に食事をすませることにしました。食事が終わってもまだしばらく時間があります。宿の周辺を歩いてみることにします。宿からゴンドラの乗り場までは「風の散歩道」と書かれています。往復するには時間が足りないのですが、適当なところまで行ってみることにします。


08 11/02 湯沢町 田代ロープウェイ

 宿に戻ったのは出発の10分前です。もう出発の準備をすませて下りてきている人がいます。急いで部屋に戻り、荷物を持って戻ってきます。部屋の鍵は、カードキーになっていて、団体客は記念に持って帰ってもよいことになっています。そのまま集合場所にいきます。すでにほとんどの人が集まっていました。すぐにバスで出発です。

09 11/02 湯沢町田代高原

 ロープウェイを下りて、駅舎前の広場で、これからの動きについて説明があります。ここから道を下っていった先にあるゴンドラに乗って麓まで下りた所で集合です。注意しないといけないのは、帰りのゴンドラリフトは、たくさんでているけれども、30分近くかかるということです。その分余裕をみてゴンドラリフトに乗るようにということです。時間的には、この先にあるリフトとかには乗る余裕はないようです。共通の往復乗車券はロープウェイ乗車前にもらっています。

10 11/02 湯沢町ドラゴンドラへ

 展望台から、ゴンドラリフトの乗り場の方もよく見えます。左側の建物がレストランで右側のものはゲレンデ整備関係の車や道具が格納されている建物、その間の向こう側にあるのがゴンドラリフトの乗り場です。この付近から建物群のある一体にかけては芝生広場が広がっています。雨が降ったのか地面がぬかるんでいるところもあります。

11 11/02 湯沢町 ドラゴンドラ

 今乗っているゴンドラリフトはドラゴンドラといいます。ドラゴンとゴンドラとを掛け合わせているようです。ドラゴンの由来については不明です。速いジョギングくらいの速度で動いてくれているので景色をゆっくり見るには良いのですが、1つ困ったことがあります。窓ガラスの反射が強くて、写っているゴンドラ内のようすの向こうに景色が見えます。白く光ったりするのですごく邪魔です。写真にも写り込んできます。偏光フィルターを使っています。それでも、わずかに写りが抑えられるだけでほとんど変わりません。向きを変えると逆に強くなるのも困りものです。

12 11/02 湯沢町から六日町へ

 ドラゴンドラは全長が5.5km近くあります。長さでは日本一です。時速10kmを少し上回った速度ですから、30分近くかかるわけです。動き出してからまだ15分も経っていませんから、もうそろそろ真ん中といったところでしょうか。
 ゴンドラは再び斜面を登っていきます。このあたりも、人があまり入ってこないようで色の変わった大きな木がたくさん見られます。

13 11/02 南魚沼市三国川ダム

 時刻はまだ10時半にはなっていません。ちょっと早いのですが、次の予定は昼食ということだそうです。場所はよくわかっていませんが、その次の行き先とあわせて考えると六日町のあたりかなと思っています。
 バスは湯沢ICの前を通ります。高速道路には入らずに、そのまま国道を走っていきます。昼食までの時間を稼いでいるのだと思いました。次の塩沢石打ICへの分岐では、ICの方に曲がっていきます。これは、高速道路に入るためではなく、その手前にあるドライブインが昼食会場だったからです。

14 11/02 南魚沼市 十字峡

 ダムの事務所ではダムカードというのがもらえるようです。バスの停まっている前の建物です。バスに戻ったのがぎりぎりだったのでもらっている余裕はありませんでした。
 バスに乗ろうとした時に、カバンの中を見るとカメラの交換レンズが1本入っていません。カモの写真を撮ろうとしたときに、レンズを交換するために外したレンズを近くにあった台の上に置いたのは覚えています。そこに忘れたと思い、添乗員さんに許可を取ってからから取りにいこうとしました。走り出したら、上着のポケットで何かが振り回されているような感じがします。調べてみたら、カバンに入っていなかったレンズでした。ダム堤の向こうまでいかなくて済みました。

15 11/02 南魚沼市 八海山ロープウェイ

 次の目的地は八海山ロープウェイです。今いる三国川沿いの谷より一本北側にある宇田沢川を遡っていったところに乗り場があります。三国川の北側にある桂山高倉山といった山をぐるっと回るような形で進んで行きます。
 回り込んだところで見えた山の斜面です。ここもきれいなVの字型をした谷が並んでいます。太陽もちょうど向こう側にあるので、斜面に光が均等に当たっています。山のひだの形も、きれいな影ができてよくわかります。

16 11/02 南魚沼市 八海山山頂駅

 ロープウェイの駅舎を出たところで添乗員さんが待っていました。バスの出発を10分遅らせるということです。帰りも10分おきにロープウェイはでるようです。ちなみにいっしょに乗ってきていた別のツアーグループは我々の初めの予定時間に出発です。予定通り登りの便に乗れたからでしょうか。帰りに、このグループと重なるとまた1台待ちの可能性があります。他にもたくさんのグループがやってきています。

17 11/02 南魚沼市 八海山下山

 ロープウェイ山頂駅周辺では動き回れる範囲が限られています。スキーシーズンならここから滑降していくところです。といってもかなり急そうです。他は、八海山に登ってい行くかです。これは禁止勧告が出ています。となると、景色を何カ所かで見たらすることはありません。ロープウェイの列に並んでいたら、ちょうどいい時間になるでしょう。列に並ぶことにします。

18 11/02 水上町 水上高原

 バスは魚野川の作る平野に沿って進んで行きます。その南の端が越後湯沢です。ここも通過します。この先は谷川岳のある山脈を長いトンネルでぬけていきます。関越トンネルです。ぬけた先は群馬県になります。
 魚野川の流れは、このあたりまでくるとだいぶ小さくなっています。道から離れていきます。その向こう側には雪をかぶった山が見えています。谷川岳があるはずですが、雲の中でどれかわかりません。

19 11/02 水上町 水上高原 星

 星の観察会が終わっても、まだ寝るのには少し早い時間です。駐車場の入口の前にある宿の看板の裏で写真を撮ることにします。機材をセットしている時間もありますので、赤道儀を始動させます。
 頭上付近をねらいます。最初に写した写真です。上端近く中央よりやや右寄りにあるのがデネブです。はくちょうの頭の方向は左側になります。あまり露出をかけ過ぎるとかえって星座がわかりにくくなります。最初の1枚は露出を抑えて、星座がまかるように写しています。

20 11/03 水上高原 モルゲンロート

 朝は空が明るくなり始めた頃に目が覚めました。最初に外の景色を確認します。空はよく晴れています。遠くの山もよく見えています。朝日岳です。朝焼けの光が雪に反射して山頂部は赤っぽい色をしています。この感じではモルゲンロートが見られそうです。問題がいくつかあります。一つ目は、宿の窓ガラスは、ハーフミラーになっているようで、室内のものが写って見えることです。この写真でもカーテンが写り込んでいます。

21 11/03 水上高原から谷川岳へ

 食堂は1階と11階にあります。どちらで食べてもいいようです。1階の方が込んでそうなので、11階の方に行くことにします。2階分上がるだけでいけます。これくらいならだいたいは階段を使います。
 食堂では、空いている席がいくつかありました。どこに座ってもいいのですが、サンダーバードで隣だった人の席の前が空いていますので、そこでの相席をお願いしました。許可はもらえました。座っていたら入口でもらった座席キープカードは没収されました。

22 11/03 水上町谷川岳ロープウェイ

 上越線土合駅をすぎるとすぐにロープウェイの駐車場に到着です。建物に入って、添乗員さんが乗車券の手配ができるまでしばらく待ちます。用意ができて、乗車券とパンフレットをもらったら乗車口まで移動します。館内を書かれている通りに進んで行きます。曲がりくねった長い通路です。延々と歩いた気がします。やっと乗り場に到着です。

23 11/03 水上町 谷川岳天神平

 谷川岳ロープウェイの山側の駅は天神平駅といいます。ここでの行動についての指示です。バスの出発は9時半です。約1時間後です。天神峠に行くリフトは乗っても向こうでの時間はほとんどないだろうということです。登ってもすぐ引き返さないといけないのは意味がありません。おまけに別途料金が必要です。リフトの使用は却下します。

24 11/03 水上町 谷川岳天神平スキー場

 パンフレットには天神峠リフトの先に展望台とかがあって、そこが天神峠があると書かれています。地形的には天神山の頂のすぐ脇のようで、峠とはいえない場所です。今たどり着いているところは、天神山と高倉山の鞍部で、ここに登ってきた道から向こう側の保登野沢に下って行くトレッキングコースの峠になっています。天神峠というならここの場所の方がふさわしいような気がします。ここにはまた別の名前があるのでしょうか。

25 11/03 谷川岳下山

 谷川岳ロープウェイの乗り場まで戻ってきました。入口前に美女2人組の一人だけがいました。もう一人は、天神峠リフトで上まで行っているとのことです。答えがあったのと同時くらいに帰ってきました。いわれた通りに上についたらすぐに引き返してきたそうです。時間的にはぎりぎりだったようです。少し計算が合わないような気もします。天神平についてから30分ほどです。リフトの所要時間は7分なので往復で15分になります。リフトの待ち時間をいれたとしても上で10分くらいは居れたようです。

26 11/03 六日町から奥只見湖へ

 次の目的地は奥只見湖になります。関越道に入って、最寄りのICは普通なら小出ICでしょう。バスは塩沢石打ICで降りてしまいました。位置的にはだいたい真ん中くらいになります。ちょっと早すぎます。
 ここで降りたのは、昼食弁当を入手するためでした。普通ならどこかのSAで買うところでしょう。人数が多いとそれもできないようです。昨日の昼食に使ったドライブインに寄って受け取ります。店の脇を見ていると、いろいろなツアー名の書かれている弁当の入った袋が積み上げられていました。同じ事をしているツアーがたくさんあるようです。

27 11/03 魚沼市 奥只見湖遊覧船乗船

 バスが着いたのは銀山平という場所です。このあたりでは銀が採掘されていたことがあり、関係者が暮らす大きな町ができていました。今はその面影もありません。
 ここで、バスを降ります。ここから先で弁当を食べないとなると、持ち歩く必要はありません。バッグの中に入れておくと、横向きには入らないので、歩いている内に中身が片方によってしまいます。バスは先回りして終点の向こうで待っています。といろいろ考えてみると、バスの中に置いておくのいちばんいいようです。そのようにします。

28 11/03 魚沼市 奥只見湖遊覧 荒沢岳

 今回の旅行で、このコースが第2希望になったのは、奥只見湖遊覧は一度きているからです。前回は紅葉の季節ではなかったので、色づいた山を見るのもいいかなと思い始めています。ここに来て気がついたことがあります。前回はこちらに向かってきているはずなのですが、船がついた場所は谷間の狭い場所でした。今いるところとだいぶ様子が違います。前回と今回ではコースが全く違っているようです。二回目だと思っていたのは実は初めてのコースだったということになります。

29 11/03 魚沼市 奥只見湖遊覧 アバランチシュート

 旅行出発前に奥只見湖に行ってもいいかなと考えたのはもう一つあります。アバランチシュートをもう一度みるのもいいかなと思ったことです。アバランチシュートというのは雪崩が繰り返し起こることで岩肌が削られてできる地形です。前回は座っていたのと反対側の岸にのみたくさんできていてよく見られなかったというのがあります。

30 11/03 魚沼市 奥只見ダム

 遊覧船に30分以上乗っています。もうまもなく遊覧は終わりです。後方を振り返って見ます。奥只見湖が見えています。ここからみると、いくつかの沢というか入り江が別れています。すぐ前で右側にあるのが仕入れ沢です。真ん中くらい、湖の上に饅頭のように盛り上がった山が虚空蔵菩薩堂のあったところです。そこを右側に進むと銀山平の方向です。こちらの方からやってきました。左側にある沢が只見川の本流になります。前回はこちらに進んで尾瀬口から尾瀬の方に向かいました。奥に平ヶ岳も見えています。

31 2018/11/03 奥只見湖から帰阪

 奥只見湖の駐車場からは、大阪を目指して帰るだけになっています。ここで(でだったと思う)夕食の米粉ベーグルを受け取ります。中に苦手な素材が入っていますので、これは一緒についていたジュースと一緒に持ち帰りとなります。
 出発したバスは最初にシルバーラインをとおります。この道は元々は奥只見ダムの建設用に作られたものです。工事用のためトンネル区間は長い上に内部は狭く、岩肌がむき出しになっています。大型バスとすれ違う度に、行き違いのできそうなところで止まりやり過ごします。対向のバスが止まってくれることもあります。すれ違っていくバスはすぐ横を通ります。これはみていると迫力があります。昼前に通った時はそれほど対向車はなかったのですが、今はかなり増えています。

32    感想 余談など

 今回の旅行は、紅葉がみられればということで申し込んだものです。実際には、遅いのではと思っていました。星にあわせると早かったり遅かったりと、なかなかうまくはいかないようです。
 旅行のメインは、旅行社的には、奥只見湖遊覧と3系統4本のロープウェイ、それと紅葉というところでしょうか。申し込み時点では、奥只見湖遊覧は2回目ということもあって、ほんのおまけのつもりでいました。本文に書いたように、時間が経つにつれてだんだんあってよかったのではと思うようになってきました。

33    余談・感想など

<ホテルの評価など>
 ツアーに参加するといつも最後にはアンケートがあります。宿はどうだったかとか、バスはどうだったかとかに答えないといけません。大概は満足かほぼ満足にチェックを入れます。今回の宿に関しては違っていました。あまり評価を落とすようなことを書くのはためられます。個人的な好みもあります。今までは触れないできました。旅行記というのに宿のことがないというのもどうかということで、今回は書くことにしました。

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