ヨッシンと地学の散歩 > 旅行記
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2019/05/30-31 高峰高原


01    出発までいろいろ

 このところ旅行先で星を見るというのがうまくいっていません。ちょっとましだったのが3回前の関越への旅行のときでした。残念なことに、天気はそこそこよかったものの、建物の明かりが強すぎて観測条件としては最悪でした。ちょっと欲求不満になっています。
 星が見られそうなところでということで、旅行会社のパンフレットを見ていると、雲上の絶景宿という文字が目に入ってきました。雲の上なら星もきれいそうというので思わず飛びついてしまいました。夜の星空ツアーというのもついています。今回の旅行はこれで決まりです。

02 05/30 大阪出発

 今日の集合は新大阪7時50分です。階段を1階におりたいつもの場所になります。30分もあればつきますが、少し早めの7時過ぎに家を出ることにします。家を出て駅までの半分ちょっときたところで、めがねを変えてくるのを忘れたことに気がつきました。
 今かけているのは室内作業用のめがねです。遠くの景色は少しぼやけて見えます。ふだん旅行中は車運転用のめがねをかけていて、室内作業用のめがねは、予備で一緒に持って行っています。取りに帰っても、集合時間ぎりぎりかちょっと遅れたくらいにつくことはできます。遅れるリスクも少しあるので、このままいくことにします。星などは少し見えにくくなるでしょう。

高峰高原 03 05/30 中央西線

 名古屋に到着です。ここから中央西線の特急に乗り換えですが、待ち時間は1時間半もあります。添乗員さんから案内されたのは、構内の待合室です。かなり人でごった返しています。コーヒーでも飲んでといわれました。その売店はいつみても長い列ができています。並んでまでという気持ちにはなれません
 座って待ったらといわれたので、空いている席を探してすわることにしました。そのままぼやっとしていても退屈してきます。おなかはそれほどすいてませんが、昼食が車内ということもありますから、立ち食いそばでも食べようと、ホームにあがってみました。端から端まで歩いたのですが見つけることはできませんでした。そばはあきらめます。後でわかったのですが、名古屋はそばではなくきしめんでした。

04 05/30 松本到着

 塩尻駅には2分遅れで到着しました。ここからは篠ノ井線を通って松本まで行くことになります。塩尻駅では、先に到着しているはずの中央東線から松本に行く普通列車が、鹿が線路内に立ち入った影響で遅れています。到着を待つようです。
 普通列車が来たので、すぐに出発するかと思ったのですが、普通列車の方が先に出てしまいました。ここから松本までの間で、普通列車を追い越せるところがありません。後をゆっくりついていくことになります。添乗員さんに確認したところあまり興味がなさそうでした。松本到着がさらに遅れるということに気がついていないようです。

05 05/30 大王わさび農場へ

 松本駅からは安曇野にある大王わさび農場に向かいます。バスの座席は左側なので北アルプスの山々がよく見えます。バスの運転手さんは、山の名前に詳しいようで、名前を教えてくれますが、問題があってどの山のことをいっているのか見当がつきません。少なくとも常念岳あたりから、白馬三山あたりまで見えているような説明です。
 後方には一つだけ高い山が見えています。駅にあった案内板の説明とあわせてみると、乗鞍岳のようです。

06 05/30 安曇野市大王わさび農場 1/3

 大王わさび農場の名前は、八面大王からきているようです。坂上田村麻呂が東征してきた時に、対抗したのが魏石鬼八面大王です。最後は矢に討たれて倒れてしまいます。あまりに強かったために、生き返って再び抵抗しないようにと、体をバラバラにして各地に埋めたそうです。この農場のある一画には、胴体が埋められたそうです。戦いのいきさつとか説明を読んでもよくわからないところがあります。

07 05/30 安曇野市大王わさび農場 2/3

 わさび農場に来るまでは、バスの窓からアルプスの山々がよく見えていました。農場に入ってからは、周囲に高い木がいっぱいあって全然見えていません。どこか見晴らしのいいところで、山をみたいものです。案内図を見ていると、アルプス展望台というのが書かれています。展望台は大王神社の続きにある丘の上にあるようです。いったん大王神社まで引き返します。

08 05/30 安曇野市大王わさび農場 3/3

 わさび農場について一つ疑問に思っていることがありました。わさびは、伊豆半島などで有名です。山の中のきれいな湧き水のたくさんある所で栽培されています。それに対して、この農場は、広い盆地の真ん中にあります。山の中の清流といった感じのところではありません。この疑問は解決されるのでしょうか。
 親水広場からは、農場の縁に沿ってエントランスの建物群のある所に戻っていくことにします。わさび畑を横切って外周を巡る道路に出ます。その外側には川が流れています。水はきれいで、水草がたくさん生えています。何種類かありそうです。

09 05/30 わさび農場から安曇野ICへ

 道祖神のあったところから、農場の入口まではそれほど離れていません。すぐに入口まで戻ってしまいました。これで農場をほぼ一周したことになります。見残したところもありますが、今からいっても時間的に無理でしょう。いくのはやめておきます。
 農場の外に出てみました。周辺に高い木がないので、アルプスの山々が見えています。広い駐車場の端までいくと、北側に続く山々が見えてきました。真ん中の黒っぽい山は五竜岳ですから、蓮華岳から白馬岳までが見えていることになります。

10 05/30 高峰高原へ

 安曇野ICからは、長野自動車道を長野方面に向けて走ります。長野までの主要国道は犀川に沿って走っていますが、鉄道・高速道路とも山の中を通りぬけていきます。長いトンネルをぬけて、しばらく山の間を走っていましたが、突然細長い湖が見えてきました。小仁熊ダムのダム湖です。谷の向こうには雪をかぶった高そうな山が見えています。山の名前はわかりません。

11 05/30 高峰高原

 宿に到着してから、夕食時間までは1時間くらいあります。ほとんどの人は、風呂に入ってのんびりとということになります。どちらかというと明るい内に、周りの様子も見ておきたいところもあります。フロントで1時間程度でいけるところを聞いたところ、特にここまでというのはないようです。周辺マップには、花の散歩道というのが書かれています。こちらに行ってみることにします。

12 05/30 嬬恋村パークスキー場

 花の散歩道は林道から下に降りていく道から入っていきます。その道がなかなか見当たりません。斜面に登る道との位置関係も使って探したのですが、見つけることはできませんでした。
 道はスキーのゲレンデを横切るところと、ゲレンデ間の木の多いところを横切るところを繰り返して通っていきます。木の多いところで目立っているのがオオカメノキの花です。

13 05/30 小諸市 夜の車坂峠

 ゲレンデを下りて行ったら、地図の散歩道に書かれているように元の林道に戻りませんでした。ついたのは、スキー場の施設のあるところです。ここから宿のある車坂峠に戻らないといけません。コースとしては隣のゲレンデコースを登って林道にでるか、施設に入ってくる道をたどっていくかのどちらかです。
 施設に入る道は、反対の方向に向かっています。遠回りになりそうです。食事の時間に間に合うのか心配になります。といって道のないゲレンデの急斜面を登っていくのも大変です。車道を通って戻ることにしました。

14 05/31 林道湯の丸高峰線

 朝は4時前に目が覚めました。外はほんのりと明るくなっています。トーミの頭にいって戻ってくるにはちょうどいい時間です。日の出には間に合いませんが、出かけることにしました。
 フロントに鍵を入れる箱がありました。前にものが置かれています。気にせずに、入れてから出かけます。登山届けは宿の入口にありました。書いていませんが、すぐにかけるでしょう。

15 05/31 東御市池ノ平

 林道は、初めのうちはほとんど平らでしたが、谷をまわったあたりから、登り坂になってきています。急坂というほどではありません。時間のことが心配だったので、ここまで急足できています。震動で少し胃のあたりが痛くなっていました。
 道はカラマツ林の中を通っていきます。こ先のカーブのあたりから緩やかになっています。そろそろ池ノ平湿原入口に到着のようです。

16 05/31 東御市池ノ平湿原

 池ノ平湿原は、火口原が湿原になったと書かれていました。地形を見る限りでは、地滑りの跡のように見えます。山が馬蹄形に取り囲み、反対側は少し盛り上がりその内側に湿地ができます。大きな山の斜面ではないので、火口の一部が南側に滑っていったのでしょう。火山ではよくあることです。
 馬蹄形に取り囲む山の方角です。外輪山の扱いになっています。雲上の丘、見晴岳とか名前がついています。

17 05/31 東御市三方が峰

 湿原は素通り状態だったので、時間がかかっていません。この先にある三方が峰に行くだけの余裕ができました。行ってみることにしました。突っ切ってきた道をまっすぐに進んでいきます。
 小石の散らばった丘の上にでました。三方が峰の頂上に着いたようです。強い風が当たってこのようになったと書かれていました。風衝地だそうです。この石の多いところにコマクサがたくさん生えているようです。コマクサ園と名付けられています。コマクサそのものは見つけることはできませんでした。崖のヘリには延々と高い柵が設けられていました。転落防止用かなと思っていたのですが、コマクサ保護のためだったのかも知れません。

18 05/31 東御市 三方が峰から池ノ平湿原

三方が峰から先に行く道が続いています。林の間を通っています。どこに行くのか見当がつかないので、引き返すことにします。見晴岳の方に行く道だったようです。
 引き返す途中に見えた池ノ平湿原です。正面に赤ぞれのがけ崩れが見えています。写真で見ると、赤っぽい色をした崖の中黒っぽい筋となって溶岩層の断面がいくつか見えています。

19 05/31 東御市 池ノ平湿原アヤメ東歩道

 忠治の隠れ岩からまっすぐ進むと入口のあったコマクサ峠に戻ります。来た道です。途中何もありませんでした。同じ道を通ってもということで、池ノ平湿原を南側から反時計まわりにまわる道をいくことにしました。案内図には崩落地岩場の植物がある所を通ると書かれていました。
 湿原の南側の縁は、所どころに水が流れているところがある以外は、あまり花を見かけませんでした。すぐに崩落地の岩場に到着です。ここも湿原の縁と見分けがつきません。ここだけの花というのはありませんでした。

20 05/31 コマクサ峠から車坂峠へ

 コマクサ峠からは、やってきた林道を引き返していきます。来た時に比べて鳥のさえずりがよく聞こえます。かなりきれいな声をしています。声の位置も林の中でなく、道沿いの木の方から聞こえてきます。
 最初に見つけた鳥です。カラマツの木の枝の向こう側にいます。何とかピントは合ったものの、新芽の向こう側で細かい特徴まで見えないので何なのかは不明です、すぐに遠くへ飛び去ってしまいました。

21 05/31 小諸市 朝の車坂峠

 コマクサ峠から車坂峠まで、3分の2ほど戻ったところに高峰温泉があります。そこに泊まっていた風のお姉さん達のグループが前の広場で話をしていました。あいさつをしたら、すぐ近くでカモシカを見たと教えてくれました。もうどこかに行っただろうと勝手に考えて見に行きませんでした。時間があったのでダメ元でいった方がよかったかも知れません。

22 05/31 小諸市 佐久市 佐久穂町

 バスの出発前になりましたから、荷物を持ってロビーに移動します。みんなする事がないのか早く集まっています。工事のためにロビーは狭くなっています。人でいっぱいです。待っている内にバスがきたので荷物を預けて乗ります。指定された席をみたら、座っている人がいます。間違えているようです。どこの席の人か確認できたら、後ろの空いている席に座ることにしました。何も気にせずに初めからこうした方がよかったかも知れません。指定されていたのは窓枠のある席でした。

23 05/31 野辺山高原 清里高原

 運転手さんによると、千曲川の源流は甲武信ヶ岳の北山麓にあるそうです。とするとその向こうは山梨県になります。というわりには、甲武信ヶ岳は見えませんでした。雲が広がってきているからでしょうか。それより、こんなところから千曲川が流れているとは思いませんでした。
 道路や川と平行に走っているのは小海線です。日本一高いところにある鉄道駅野辺山があるので有名です。野辺山といえば国立天文台野辺山(宇宙電波観測所)があります。45mの電波望遠鏡は世界最大クラスです。運転手さんがバスから見えるところを教えてくれました。ただこの時点では施設の正式名称をいえる人はバス内にはいませんでした。

24 05/31 諏訪へ

 清里の次は、諏訪で昼食です。清里からは、八ヶ岳の山麓を下っていきます。平らな所を走っていきます。溶岩流か火砕流の作った台地の上のように見えました。産総研の地質図では扇状地となっています。岩なだれ堆積物を覆っています。
 深い谷を横切ります。火砕流なら谷の両斜面はもっと切り立っているの普通でした。

25 05/31 下諏訪町 諏訪大社下社秋宮

 前にきたときは、諏訪湖のまわりに諏訪大社というものがたくさんあって、どこに行けばいいのかわからず、あきらめて素通りしてしまいました。運転手さんの説明では、諏訪湖の南東に上社、北西に下社があって、上社はさらに本宮と前宮、下社は春宮と秋宮があるとのことです。全部で4つになります。今は下社秋宮の近くにいます。

26 05/31 大阪へ

 諏訪大社からバスの駐まっている昼食会場に戻ります。出発時刻までまだまだあります。店の土産物売り場を歩いたのですが、すぐに見尽くしてしまいます。する事がなくなってしまいました。
 バスの駐まっているところにでてみました。入口付近に足湯があります。相棒はここで足をつけていました。同席させてもらうことにします。その前に出た後で足を拭くタオルが必要ですから、バスに戻って車内荷物から取り出してからいきます。

27    感想その他

 旅行の感想です。ひとことでいえば待ちくたびれたといえるでしょう。名古屋での1時間半は、じゅうぶん乗換に間に合う列車を1台やり過ごしているという事もありますから常識外です。それも駅の待合室の中です。
 宿に着いてから夕食までの1時間は普通の人にとっては標準的でしょう。明るい内にいろいろ見ておきたいというのがあります。そのわりには周辺に何もありません。見どころという場所までは、時間が足りません。ちょっと中途半端です。

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