ヨッシンと 地学の散歩
散歩道の風景 写真集(No.4)
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砂丘
鳥取砂丘
鳥取砂丘は日本最大の砂丘です。海岸から風で飛ばされてきた砂が積み上がってできたものです。
これほど大きくなると、丘と言うより山といった感じです。風で砂が運ばれ、砂丘は大きくなりながら内陸部に移動していきます。
古い時代の砂丘を、陸地側土産物店付近で見ることができます。
海食崖・海岸段丘
千葉県銚子市屏風ヶ浦
銚子の犬吠埼から南の海岸線は非常に切り立っていて、波の浸食作用によってできた海食崖とされています。
よく見ると、上5分の1ほどのうす茶色の部分は傾斜がゆるくなっています。ここに不整合があります。
また上面は平らなので、内陸部までの地形は、海岸段丘になります。
河岸段丘
新潟県小千谷市山本山
山本山は下を流れる信濃川よりが280mも高いのですが、山頂が平らになっていることから河岸段丘とされています。
写真から山頂部の様子が読み取れます。信濃川は奥の方に流れていきますが、その両岸に低い河岸段丘も見られます。
山頂から東方向を見ています。
ポノール
山口県秋吉台犬が森
カルスト台地に見られる地表の水の吸い込み口をポノールといいます。撮影時には水がわずかしか流れてなく、
地下に吸い込まれていく様子がよくわかりません。手前側から奥の窪地に続く川の跡が見られます。
水が多いときは、ここを流れ、窪地にある岩の隙間から地下にしみこんでいきます。
ウバーレ
山口県秋吉台帰り水
ウバーレはカルスト台地にできる
ドリーネの大きなものがといっていいのですが、
いくつかのドリーネがくっついてできたものを言うことが多いようです。地下水面まで掘り下げられたものはポリエと言います。
帰り水はドリーネとされていますが、大きさやその他の特徴から見てウバーレまたはポリエと見ていいでしょう。
カール
富山県立山町立山大観望タンボ沢
黒部立山アルペンルートの黒部平から立山ロープウェイ大観望駅(右の四角い建物)を見ると、
そのすぐ左に鍋底のような形をした地形(カール)が見られます。
このあたりには夏でも、写真のように雪渓が残っており、氷河があったことを連想させます。
横ずれ断層(根尾谷断層)
岐阜県本巣市根尾板所
1891年の濃尾地震は、根尾谷断層が動いて発生したものです。断層は、根尾谷に沿った延長約80kmの各所で、
横ずれ運動を起こしています。
中央、茶の生け垣がSの字型に曲がっています。もともと横方向にまっすぐだった並びが、
写真右側と左側の並びに分かれ、食い違った所が縦方向の並びとして残されたものです。
根尾谷断層は、断層観察館のある水鳥地区のものが有名ですが、写真のような断層がほとんどです。
流れ山
長崎県島原市島原港九十九島
1792年に雲仙山が噴火し、その地震で、島原の町の後ろにあった眉山が大きく崩壊しました。
崩れた土砂は、一気に有明海に流れ込みました。この時に土砂の中にあった小山ほどもある大きな岩が、
海面からいくつも顔を出して、島になっています。
鍾乳洞
岐阜県郡上市八幡町美山鍾乳洞
石灰岩台地の石灰岩が溶かされてできた洞穴が鍾乳洞です。穴ができてから、隆起などで環境が変わると、
洞穴の天井からしみ出した地下水から石灰石の沈殿が起こり鍾乳石などが作られます。
天井からぶら下がる「鍾乳石」、地面から生えてきたような「石筍」、柱のような「石柱」、壁を覆う「カーテン」
など様々なものが見られます。
カルスト地形(ドリーネ)
愛媛県久万高原町五段高原
カルスト地形といえば、ドリーネとなるのですが、わかりにくいものが多いようです。
一番手前のものをのぞいて、草の色が濃くなっているところに前部で10こほどドリーネがあります。
ここ四国カルストのドリーネは牛が落ちるのか、柵をしてあるものがたくさんあります。
カルスト地形(カレンフェルト)
愛媛県久万高原町姫鶴平
石灰岩台地の上にできるのがカルスト地形です。色々な特徴がありますが、カルスト台地でよく目立つのが、
カレンフェルトと呼ばれるものです。カレンといわれる石灰岩の岩が、いくつも草原に顔を出しています。
カレンフェルトは、日本語には羊岩群とか墓石地形と訳されています。
ノッチ
三重県熊野市鬼ヶ城
浸食作用で水平に大きくえぐられてできるくぼみや洞穴をノッチといいます。
同じ高さの所に並んでいることがよくあります。浸食の原因として一番多いのが、波の働きによるものです。
写真では、薄茶色の所がノッチで、海面より高いところにあるのは隆起したためです。
海岸段丘
高知県室戸市室戸岬
海岸段丘といえば、室戸岬といわれるほど有名です。
海岸から150m以上の高さの所に何段か平らなところが見られます。
地面が隆起してできたものですが、現在も隆起をしています。そのため、岩礁に住む生物の化石などの、
数千年前に海岸であった名残が海面より高いところに残されています。
陸けい島
和歌山県串本町大島港
大島港の横にある小山と沖の権現島との間を砂嘴でつなごうとしています。2万5千分の1地形図では、
つながっているように書かれています。大島港の町も、小山を陸続きにした陸繋砂嘴上にできているようです。
左後方に見えている潮岬も、陸続きになった陸繋島で、陸繋砂嘴上にある串本の町が右後方に見えます。
砂州
京都府宮津市天橋立
右の阿蘇海と左の宮津湾の間にあるのが天橋立です。宮津湾を反時計回りに回る海流によって運ばれた砂が、
阿蘇海をふさぐように細長くたまってできたものです。
北側にある股のぞきで有名な、笠松公園のほうから見ています
甌穴(かめあな、おうけつ)
愛媛県久万高原町柳谷村 八釜の甌穴群
甌穴は、川底の岩にできたくぼみに小石などが入り、それが水流でかき回される時に、周囲の岩を丸く削ってできるといわれています。
説明から大きさは10cm位かなと感じるのですが、ここのものは非常に大きく、
2mを超えるものがたくさんあります。深めの丸い風呂釜といった感じです。
ケスタ地形
和歌山県田辺市ヒキ岩群
傾いた堅い地層が取り残され、斜めに平らに残されています。田辺市付近では、平らな所が三角形をしていて、
高い側にとがっています。ちょうどヒキガエルの姿勢のように見えるのでヒキ岩(蟇岩)といいます。
上空から見ると、同じ向きにカエルがいっぱい並んでいるように見えるそうです。
写真は、カエルの背中側から見た感じになります。ヒキ岩というよりヒキ山です。
多島海
備讃瀬戸
瀬戸大橋の架かっているあたりは、瀬戸内海でも小島がたくさんあります。山地が沈降し、山頂部が取り残されて、
多くの島となったためです。南側の讃岐平野は海が埋め立てられたもので島の代わりに小山となっています。
夕日が海に反射しています。
土柱
徳島県阿波市阿波町波濤岳
ほぼ水平な地層の下半分は、スコップで掘れるほど軟らかいため、雨などですぐに削られます。
上半分は雨に削られにくいレキ層です。レキ層が削られてしまうと一気に下半分の地層まで削られるので、
地層が柱状に残されます。
メサ地形 屋島
小豆島四望頂より
台形の地形はかっては溶岩台地とされていたのですが、下半分が花崗岩でできているため誤りとわかりました。
上半分にある第三紀の火山岩が硬く、侵食されずに、山として取り残されたものです
2007年12月15日撮影
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