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散歩道の風景  写真集(No.8)

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ボタ山
ボタ山
福岡県田川市石炭歴史博物館から

 ボタ山は、石炭などの採掘ででた採掘カスを積み上げてできた山のことです。田川市付近には地下に石炭の鉱脈が多数あって、 明治時代から大量に採掘されていました。その採掘に伴ってボタ山がいくつもできました。
 山頂が平らな山(香春岳一ノ岳)の手前、 町中にある三角形の山二つがボタ山です。高さは、60mにもなります。香春岳一ノ岳も石灰岩の採掘で削られて平らになったようです。
甌穴
甌穴
岡山県苫田郡鏡野町奥津峡

 甌穴は、川底のくぼみに入った小石等が水流で、くぼみの中で円を描くように動きくぼみを大きくしていってできたといわれています。 写真の甌穴は、水流が渦を巻いていて、いかにも砂利がくぼみを削っていそうに見えます。実際には、砂利が入っているのを見ることはまれです。
讃岐富士
ビュート
飯野山(讃岐富士)
金比羅宮から

 頂部が硬い岩石でできていると、浸食されずに残されます。それでも長い年月の間にだんだん小さくなって円錐形の山になります。 この状態の山をビュートといいます。中央右の飯野山はまだ頂部に堅い第三紀火山岩を残しています。その左後方の二つの山、 角山、青ノ山は、頂部の火山岩もなくなっています。このような形の山は讃岐平野に数多く見られます。
爆裂火口
爆裂火口
三宅島新澪池

 地下から上昇してきたマグマと地下水が反応し爆発して上部が吹き飛ばされてできるのが爆裂火口です。マールと区別されることもありますが、 違いについては定説はないようです。新澪池はもともと爆裂火口といわれていましたが、1983年の噴火の時に、すぐ西側に新しい爆裂火口ができ、 池の水がなくなってしまいました。手前が新澪池あと、奥に新しい爆裂火口ができています。
天然橋
天然橋
岡山県新見市羅生門第一門

 鍾乳洞の浸食が進み、天井が崩落して、天井の一部が橋のように取り残されてできたものが、天然橋です。羅生門にはこのような天然橋が4つあり、 最後は鍾乳洞へつながっていきます。写真はその1番目の天然橋です。崩落した天井の石は付近に見ることはできません。溶けてしまったのでしょうか。
溶食ノッチ
溶食ノッチ
広島県庄原市上帝釈峡白雲洞

 海べりにあるノッチと同じ名前がつけられていますが、こちらは溶かされてできるものなので、区別して溶食ノッチとしておきます。 地下水の流れている鍾乳洞では、洞壁が溶かされて同じ高さでへこみが続いていくのが見られます。これが溶食ノッチです。 違う高さに何列もあることがあります。
重ね皿
重ね皿
岡山県新見市井倉洞

 フローストーンの表面を見ると、小型のリムストーンがたくさん集まって、無数の千枚田のようなものができていることがあります。 これを重ね皿(tier)といいます。表面は水が薄く流れている傾斜のゆるいところに見られます。
リムストーン
リムストーン(畦石)
岡山県新見市満奇洞

 洞底を薄く流れる地下水によってできるのがリムストーンです。畝のような形をしています。別名畦石ともいいます。 ふつうは畝の内側に水がたまっている事が多く、棚田のように見えます。水がたまっていれば、水たまりをリムプールといいます。
フローストーン
フローストーン(流れ石)
岡山県新見市満奇洞

 鍾乳洞の壁面を膜のようになって流れる水によって、壁の表面を覆うように石灰分が沈着してできます。表面をべたっと覆っていたり、 無数のクラゲのようなものができていたりまします。写真は、くらげからさらに生長し壁面をべったり覆うようになる中間のものです。
カーテン
カーテン
岡山県新見市井倉洞

 天井からぶら下がるようにできますが、棒状ではなく膜状で、一見するとカーテンの様になっています。 裾が壁にくっついたため裏側がかくれていて膜になっているのがわかりにくいものもあります。写真のものは折れているのが残念です。
鍾乳管
鍾乳管
岐阜県高山市飛騨鍾乳

 ストローのように、管状になった鍾乳石です。垂れ下がった水滴の側面の水が蒸発し、石灰分が沈着すると、 水滴の太さで中が空洞になった鍾乳石ができます。あまり大きなものはできないようです。曲がって伸びているものをねじり石といいます。 ヘリクタイトと呼ぶ人もいますが、これは鍾乳石の根元にできる羽毛のようなものを指すという解説もあります。
滴椀
滴椀
岡山県新見市井倉洞

 石筍の頂部はへこんでいることがあります。天井から垂れてくるしずくで石筍は生長しますが、しずくが直接あたるところは、 石灰分がつきにくいため凹になります。お椀がたに変形するものもあるようです。
石柱
石柱
岡山県新見市満奇洞

 天井を支える柱のようになったものが石柱です。上からぶら下がってくる鍾乳石と、下から伸びてくる石筍がくっついてできるといわれています。 中央やや左側のものはその様子がわかりませんが、右側のものは途中で太さが変わっているので、何となくくっついた様子がわかります。
石筍
石筍
岡山県新見市井倉洞

 鍾乳洞の内部で、床から上に伸びるように生長したものが石筍です。たけのこが生えてくる様子に似ていることからつけられたのでしょうか。 観光洞では、○○観音とか○○地蔵といった名前をつけられているものが多いようです。
鍾乳石
鍾乳石
岡山県新見市井倉洞

 鍾乳洞内部で石灰分が沈着してできるものを鍾乳石と呼ぶことがりますが、ふつうは天井からつららのようにぶら下がっているものをいいます。 別名つらら石とも呼ばれます。天井から落ちる水滴によって作られます。表面を覆っている水が、蒸発し、含まれていた炭酸カルシウムが沈着してできます。鍾乳石の下には石筍ができていることが多いそうです。
丹那断層
丹那断層(横ずれ断層)
静岡県函南町火雷神社

 1930年の北伊豆地震の時にずれたのが丹那断層です。断層は、函南町の2カ所で見ることができます。 火雷神社では、右側の階段の降りきったあたりで、通路や側石が曲がっています。 そのため階段の正面に鳥居の柱が道をふさぐような形で立っています。もう一方の柱は、半分に折れているのが右側に写っています。
リアス式海岸
リアス式海岸
三方五湖

 山地が沈降し、山麓が海に沈み込んでできるのがリアス式海岸です。三方五湖付近では、出口が州でふさがれ5つの湖になっています。 手前の水面が日向湖、その右奥に久々子湖が、さらに砂浜の左向こうに、敦賀半島から敦賀湾あたりまでリアス式海岸が続いているのがわかります。
海食洞門
海食洞門
福井県越前町呼鳥門

 波の浸食作用によってできた穴が、反対側まで貫通したものが海食洞門です。下を国道が通っていましたが、 壊れる危険が大きくなったため、迂回路がつけられました。現在は西側から近づけますが、真下は通行止めになっています。
海食台
海食台
青森県深浦町千畳敷

 波の浸食作用によって、陸が海面の高さまで平らに削られてできるのが海食台です。ここの物は、非常に大きいのが特徴です。 海面よりほんの少し高いところにあるので、一日中波をかぶらなくなっています。
断層崖
断層崖(甲楽城断層)
福井県南越前町甲楽城

 若狭湾の東側の海岸線は、敦賀湾出口付近から北北西にまっすぐに伸びていて、陸側には大きな崖が連なっています。 この崖は、甲楽城断層によって東側が盛り上がってできた断層崖です。断層線は海の中に海岸線と平行に伸びています。



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